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2015/02/04

日本人は西洋のオナニー論までまねしなくてもいいと思った瞬間。

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いつもお読みいただきありがとうございます。オナコラ.comのK子です。

12/24にどうも、風俗のSEO関連の読者様が
私のこのコラムをはてブに登録してくださったといまさら知って
号泣しております。
こんな奇天烈な感じのコラムを読んでくださっている方がいらっしゃるんだな
ということに心から感謝して今日もオナコラ書いていこうと思います。

今日は久々の歴史ネタ。

オナニー害悪論…覚えてます?

このあたりで「うるさいわ」というくらいに発言させていただいたネタなのですが
簡単に言うと「オナニーは体に良くない」という本が
ヨーロッパでは17世紀~18世紀ごろによく販売していましたよ
という話です。

このネタはいまだにオナ禁論として残っていますが
オナニーそのものに対する明らかな科学的証拠は現在もないままです。
(確かにオナニーして夜更かしして寝不足になるから集中力が下がる…とかはあるにしても)

この考え方、実は日本にも明治維新の段階で(遅すぎるだろ!)
やっと”輸入”が始まります。

日本に輸入してきた”オナニー害悪論”…その影響はいかに!

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日本にオナニー害悪論がやってきたのは1900年代に差し掛かる頃、
つまりヨーロッパでは「オナニーを肯定も否定もしない」エリスが生まれた後なのですが
こんなに時間がたっていたのにもかかわらず
日本ではこのトンデモ理論が「最先端」として受け入れられました。

そしてこの「(もうすでに古くなっている)オナニー害悪論」は
医者や教授、研究者によって広められていきます。

明治35年に発行されたの『実用法医学・増補版』(石川清忠・編)には、

「猥褻所行とは倫理にもとりたる淫事行為にて手淫、人獣相姦及び同性相姦、これなり」
訳: ワイセツというのは、オナニー、動物とヤること、同性愛のことで
   これは倫理的にも問題なみだらな行為である!(こんな感じかな…)

と紹介されていて、いかに当時の学界が
「ヨーロッパすげえ!」
だったのかがよくわかります。(もう古いのに)

 さらに明治39年に刊行された『生殖新論』では、
オナニーは社会的な悪であるときっぱり言われてしまっています。
包茎やEDなど各障害の原因とされたのです。

またこの本で面白いのは、女性についてもくまなく言及(笑)
膣ケイレンや子宮炎、卵巣炎や月経異常などを引き起こすという
ヨーロッパの学者の説を紹介し、とりあえず危険だと言っています。

今大河では吉田松陰先生の妹さんのお話をやっていますが、
あの大河の松陰先生のように「とりあえず海の向こうを知りたい」
そんな憧れの片鱗が見えるお話でしたね!

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